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1
「ようはよ、世の中十人十色だってことだよ。考えてみろよ。お前は俺の単純さが良いと言うけどよ、世の中の奴が全部俺みたいなパープリンだったらどうすんだ?人類の世界は一ヶ月もしない内に滅亡するぜ!」
賭けても良い、と淳司は豪快に言ってみせる。
「逆にお前のような頭の良い奴ばかりの世の中だってつまらねえぞ。第一、頭良い奴ばかりだったら『天才』とか『聡明』って誉められねえじゃんか」
だろ?と確認する。
正直亜季は何と言えばいいのかわからない。
「つまり、俺達はないものを妬んでいるだけなのさ。俺達人間は欲張りだからな」
ふふん、と鼻を鳴らす淳司は得意げだ。
「でもよ、妬むよりだったら、自分が持っているものを有効に使った方が良いんじゃねえの?それは他の奴がそうそう持ってないもんかもしれねえんだから」
それでも、と淳司は続ける。
「それでも欲しかったら、必要だったら、俺の単純さ、少しばかり貸してやるさ。な〜に、礼はいらねえ。俺が必要な時にはお前の『聡明さ』を貸してもらうだけだからな」
淳司はそう言うと亜季に向き直る。
「人間てそんなもんだろ?もちつもたれるだろ?完璧な奴なんていやしねえし、完璧だったら世の中つまらないぜ。それこそ今俺達が繰り返しているこの世界を、地球が滅亡するまで繰り返すのと同じ位つまらないと思うぜ」
そう淳司が力説すると。
心なしか亜季がふ、と笑った気がした。
「もちつもたれつ、でしょ……この……馬鹿」
ジャックじゃあるまいし、と亜季は文字通り小馬鹿にしたように言う。
るせえ、という淳司の叫びは満足そうなものだった
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